歴史ノンフィクション系の本が出ます

  • 2017.02.20 Monday
  • 18:58

 以前「WEDGE」という月刊誌の「なりわいの先駆けたち」というページで、いろいろな産業を起こした人物を、毎月ひとりずつ取り上げて連載したことがあるのですが、それが「明治なりわいの魁」という題名の本になりました。今日発売です。

 編集サイドで写真を探してくれたので、写真たくさんで、ちょっと版が大きめです。いつもの文芸書とは、ずいぶん雰囲気が違いますが、気楽に読んでみて頂ければ幸いです。

 

 

 

 

新刊「雪つもりし朝 二・二六の人々」が出ます

  • 2017.02.02 Thursday
  • 06:45

 2月4日に新刊「雪つもりし朝 二・二六の人々」が発売になります。「野性時代」で去年の5月号から、ほぼ隔月で連載した作品に加筆訂正をして、単行本化しました。

 最初に「野性時代」で何か連載をという話を頂いた時、私は描きたい題材を、いくつか編集者の方たちにミニプレゼンして、「どれにしましょうか」と振ったのです。すると、よりによって、いちばん手間ひま掛かりそうなものに決定してしまいました。つまりは2・26事件を、巻き込まれた人ひとりずつを主人公にして描く連作短編です。

 毎回、主人公も場所も変えて5つの物語を書くのですから、1回80枚の中編ながら、1冊分が書けるほどの調査と取材が必要で、それが5回。ずいぶんハードル高いなあとは思いましたが、もともと自分で出した企画だし、小説誌の連載は初めてだったので、全力投球でいこうと決めました。

 そもそも、なぜ2・26事件を書こうと思ったかというと、近年発行された2・26関係の本や雑誌の多くが、青年将校を擁護する雰囲気だからなのです。事件は、いわばテロ行為だし、それを擁護するのは、襲われた側が気の毒な気がしたのです。青年将校という呼び方にも違和感を覚えました。彼らの年齢は二十代後半から三十代なかばが多く、立派な大人です。それを青年と呼ぶことで、純粋性をアピールしているように思えてならなかったのです。

 殺されたひとり、高橋是清の住まいだった場所は、今は公園になっており、石碑が立っています。ただし碑文には2・26事件のことは書いておらず、ただ昭和11年2月に亡くなったとだけしか刻まれていません。あまりに痛ましい死で、遺族の方が、その事実を石碑にまで残したくはなかったのかもしれません。ただ私としては、襲われた側が不名誉であるかのような印象も、感じてしまったのです。

 それで被害者側から事件を描きたいというのが、最初の思いでした。その後、編集者と相談した時点で、巻き込まれた人というくくりで5人の主人公を決めました。

 ただし連載が始まってみると、「猫と漱石と悪妻」「家康の母お大」「女城主」のアンソロジーの中編などと同時並行になり、きつきつ状態。自分でも、いつ書いたのか記憶がないくらいです。

 しかも旧満州やサンフランシスコにまで取材に行き、単行本の校正ギリギリになっても、ちょっとしたことを確かめに、麻布の外交史料館や市ヶ谷の防衛研究所に足を運んだり。こんな手間ひまかけた本は、もしかしたら初めてかもしれません。

 装画と装丁デザインがとても素敵で、いい雰囲気になりました。2・26事件は血なまぐさい印象がありますが、家族の視点を加えた作品です。まして苦労して出したので、いつになく愛おしい本です。ぜひ、お買い求めを!

アンソロジー重版決定!

  • 2016.10.26 Wednesday
  • 13:56

アンソロジー『女城主』の重版が決まりました! 買ってくれる方は、もちろん大御所の名前に惹かれて買ってくださるのだろうから、私の手柄じゃないんだけど、来年の大河ドラマの主人公を書かなければ、このアンソロジーは成り立たなかったのだろうし、その点は、ちょっとは私の手柄かも。出版社の人が喜んでくれるのは、ホントに嬉しいです。私の名前が左上で目立つのも、ちょっとウレシイ。池波正太郎先生と並んでいるのは恐れ多いけれど。

 

「猫と漱石と悪妻」重版決定!

  • 2016.09.13 Tuesday
  • 22:22

今朝、電話で大好きな言葉を聞きました。「重版、決まりました!」

「猫と漱石と悪妻」の売れ行きが好調だと聞いてはいましたが、担当編集者が喜んでくれるのが、何よりうれしいです。NHKのドラマ「漱石の妻」の番宣も始まったし。この調子で伸びていって欲しいです。

アンソロジー「女城主」に書きました

  • 2016.09.10 Saturday
  • 10:42

 来年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」に合わせて、PHP文芸文庫から「女城主」というアンソロジーが発売になります。新旧の作家の方々が女性城主を主人公に書かれた短編を、文芸評論家の細谷正充さんがチョイスして編纂した短編集です。

 この本のために「大河ドラマの主人公、井伊直虎を描き下ろさないか」と、PHPからオファーがあったのが、今年前半の締め切りラッシュのまっただ中。どう考えても時間的には難しい状況でしたが、結局は書かせていただくことにしました。

 というのはデビュー作の『桑港(サンフランシスコ)にて』が『代表作時代小説』に載って以来、アンソロジーには縁がなく、いつかはと思っていたのです。まして山本周五郎や池波正太郎など大御所と名前が並ぶのですから、そちらに惹かれて本を買われた方が、読んだ後に「植松三十里ってのも、悪くないじゃないか」と思ってもらえたらと期待して・・・。

 でも下手に書いて、逆に「植松三十里ってのは、つまらん作家だな」と思われる危険もあるし。まして井伊直虎は実は史料が極端に少なくて、よくわからない女性。手に入るだけの資料を読み漁ってみたものの、彼女の行動が不明な時期もあるし、締め切りまでに書けるのだろうかと、いよいよ不安は募るばかり。

 それでも降りてくるものがあって、書き始めたら一気に書けました。大丈夫だろうかと、怯えながら編集者に送ったところ、一発でOKが出て、胸をなでおろしたものでした。

 で、昨夜、江戸川乱歩賞のパーティで、久しぶりに細谷さんとお目にかかったら、とてもほめて頂けて、これまた一安心。大感動作というわけではないけれど、及第点はいただけるかなという気がしています。

 で、今日が発売日。

https://www.amazon.co.jp/女城主-PHP文芸文庫-池波-正太郎/dp/4569766102/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1473469087&sr=8-1&keywords=女城主

 

2冊目同時発売です

  • 2016.08.19 Friday
  • 20:35

 今日、集英社文庫の「家康の母 お大」と中公文庫の「猫と漱石と悪妻」が同時発売になります。

 徳川家康は譜代大名には厳しく、外様大名には手厚かったことが知られていますが、身内には、さらに厳しかった人です。それは彼の生まれ育ちと関わっているようで、特に母親のお大からは、とても大きな影響を受けています。詳しいことは、ぜひ作品で。

 水口理恵子さんのカバー絵、とてもいいですよね。優しそうな感じでと、お願いしたのですが、本当にイメージ通りに仕上がりました。

 

「不抜の剣」の書評

  • 2016.06.27 Monday
  • 14:20
「不抜の剣」の書評が、今、発売中の「小説宝石」に出ています。書いてくださったのは縄田一男さん。冒頭の剣道場での剣のシーンについて「植松三十里は、これまで、いわゆる剣豪小説を書いたことはない。しかしながら、この迫力、そして弥九郎の剣の品格を見事に現した描写は、いっぺんで読者を魅了する」とか「作者も、ぐんと腕を上げている」とか「一剣客を主人公としながら大変スケールの大きな作品となっている点も見逃せない」とか、ありがたいことです。亭主いわく「縄田さんの書評は、どれも中途半端じゃなくて、とことん褒めるから、読んでみようという気になる」そうな。

「愛加那と西郷」が出ます

  • 2016.06.04 Saturday
  • 10:39
十数年前に、歴史文学賞後の2冊めの本として、講談社から出た「黍の花ゆれる」が、題名もカバーもガラリと変り「愛加那と西郷」として小学館文庫から、6月7日に発売になります。西郷隆盛の奄美大島でのラブストーリーですが、上野の銅像のイメージが強すぎて、西郷さんのラブストーリーなんか売れないよなーと、正直、思っていたのですが、できてきた本を見てビックリ。まさに編集者の腕を見た思いです。確かに奄美にいた頃の西郷さんは、まだ痩せていて精悍な感じだったらしいので、表紙の絵の通りで正しいのですが。解説は時代小説家仲間の西條奈加さんに、私からお願いしたところ、編集者が帯の言葉も頼んでくれました。「そのけなげさに、何度も泣かされました」という一節が、本屋さんで買おうか迷ってる人の心にささりそう。実際、いろいろな人から「泣きました」と言ってもらえた作品です。これで630円+税は、お得だと思います。まだ読んでいない方は、ぜひぜひ、お買い求めを!

新刊が出ています

  • 2016.05.01 Sunday
  • 00:19
月刊「武道」に連載された「不抜の剣」ですが、本屋さんに出揃ったようです。剣術家でありながら、幕末の海防に関わった斎藤弥九郎のものがたりを楽しんで頂ければ幸いです。 大塩平八郎の乱や、蛮社の獄、品川台場普請、大阪造幣局まで、ペリー来航前から大事件に関わってきた人なので、なるほどなと思って頂ける点も多いのではないかと思っています。 H&Iから1944円で発売中。

嬉しい新刊

  • 2015.08.18 Tuesday
  • 18:07

 6月9日のブログ「へとへとの脱稿」の原稿が『繭と絆 富岡製糸場ものがたり』という本になりました。今日、見本が届いたところです。ブログに書いた通り、書くのに苦労しただけに、いつにも増して発刊が嬉しいです。http://30miles.jugem.jp/?eid=429

 内容は富岡製糸場の初代場長、尾高惇忠と、その娘で工女第一号になった尾高勇の物語です。惇忠は幕末に上野の彰義隊に関わった人で、その点に惹かれて、最初は惇忠を主人公にして書いたのですが、重苦しくなってしまい、結局、娘の勇を主人公に据え変えて、一から書きなおした次第です。

 父と娘を中心にした家族の物語という面は、最初から意識していたのですが、新技術導入ものがたり的な一面もあり、若い工女たちの共同生活が大奥っぽくもあり、幕末維新の歴史小説でもあり、期せずして私の得意な面が、何層も盛り込まれて、けっこう奥行きのある作品に仕上がったような気がしています。

 富岡製糸場というと、フランスから来たお雇い外国人のブリュナや、「富岡日記」を書いた松代の工女、和田英などが有名ですが、尾高父娘の働きにも注目していただきたいと思っています。

 装丁は蓬田やすひろさん。柔らかい色使いが、繭のイメージに合っています。この画像では帯が外れていますが、サーモンピンクの帯がきれいです。カバーを取った表紙も、トビラの絵も、とてもいい感じです。

  8月26日発売、税別1600円。

http://www.amazon.co.jp/繭と絆-富岡製糸場ものがたり-植松-三十里/dp/4163902848/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1439889502&sr=8-1&keywords=植松三十里


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